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マルトラップの丸一株式会社

丸一のチャレンジ

丸一のチャレンジvol.2丸一のものづくり マルカチット開発もの語り[現場篇]難しい課題こそ、つくる歓びの源。丸一のチャレンジvol.2丸一のものづくり マルカチット開発もの語り[現場篇]難しい課題こそ、つくる歓びの源。

直感的に施工の
完了が分かること。

直感的に施工の完了が分かること。

高い理想を掲げたマルカチットも、決して順風満帆に開発が進んだわけではない。「何より苦労したのは、はめた時のカチッという感覚です」と開発研究所・係長の笹川知久は振り返る。企画室課長の木村裕史も「これでしっかり施工が完了したよ、ということがカチッという音と手応えで直感的に分からなければ意味がない」と続ける。「少しでも不安が残るなら、自分で締めるナット式のほうが確実だからです」。

約1年、40以上の
試作の末に。

約1年、40以上の試作の末に。

プロジェクトチーム10数名で、「カチッ」という音色と感触のためにアイデアを出し合う日々が続いた。「なかなか真っ直ぐにはまらないんです。斜めに入ってしまうとグニュという感覚で、音が響かないんですね。円周全体が同時に溝を乗り越えなければ、カチッとならない」と笹川。3Dプリンターなどで試作をつくっては、自らカッターで削ったり貼ったり。溝を2本にしたり3本にしたり。気がつけば試作品は40を超えていた。「納得のいく形状にたどり着くのに1年くらいかかりました」。

音だけでなく
目でもわかる工夫を。

音だけでなく目でもわかる工夫を。

試行錯誤はまだ終わらない。木村が取引先に試作品を持参したところ、「目でも分かるようにしたら?」とのアドバイスを受けたのだ。笹川はすぐに、根本まではまれば赤いリング状の目印が隠れる仕組みを考案する。しかし、排水管の施工は狭い場所で行うため、作業者は接合部を見る角度を選べない。「正しくはまれば、どの角度からも赤いリングが見えなくなるように、パーツ同士の隙間をできる限り小さくする工夫を重ねました」。こうして、聴覚・触覚・視覚で施工完了が直感的に分かる、マルカチットだけの機能がカタチになったのだ。

美しいデザインを
あきらめない。

美しいデザインをあきらめない。

機能的にはOKとなっても、まだ納得しない男がいた。試作品のゴツゴツしたフォルムを、もっと研ぎ澄まされたものにしたいと。粘りに粘った理由を笹川はこう語る。「かつてないほど施工しやすいことを一目で分からせるには、かつてないほどシンプルなデザインにしたかった」。このこだわりが、グッドデザイン賞という結果で報われることになる。「受賞によって知名度が広がって、お客様から『いい商品をつくったね』との声を聞くのがねぎらいになりました」。

新しい常識をつくる、
という社風。

新しい常識をつくる、という社風。

人目に触れない排水管継ぎ手に、これほど革新を求める原動力はどこからくるのだろうか。そんな問いに、笹川は気負うことなくこう答えた。「それはもう社風ですね。入社当時から、何かプラスαをしなさいと言われ続けてきましたから」。 丸一では開発部門も設計部門も、ものづくりの初期から最後まで担当できるとのこと。CAD、切削加工機、試験機、成形機、さまざまなものを使って作業できる、と木村は言う。「目の前で製品が進化していくのが分かる。ものづくりには天国のような会社かもしれません。やる気次第で何でもできる。私も内緒で試作品をつくったりしています(笑)」。

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